桃太郎ウサギ

2007年5月第2週

今週の野菜セット

左上から時計回り

お天気に恵まれた連休は、気温が急に高くなって初夏の陽気。人間は疲れ気味でしたけど、山々の新緑は勢いを得たように輝きを増しました。萌える山々が、早苗の植わった田圃の鏡面で逆立ちをしながら、さざ波に揺れています。蛙の声もにぎやかになってきました。

益子GEFの農家の面々も、今週は田植えに追われて忙しそうです。田植えの合間に野菜を出荷。それが終わると、今度は夏野菜の定植がはじまります。茄子、トマト、ピーマン、ゴーヤ、ズッキーニなどなど・・・。わが家でも週末、枝豆とトウモロコシの種を蒔きました。この陽気が続いてくれるといいですね。

わたしが畑仕事をしていると、その後をぞろぞろとウサギと猫がついて来ます。草むしりをしているときなど、うっかり腰を落とすと、ウサギを潰しそうになるぐらい・・・。ふだんは鳴かないウサギも、そういうときにはキューッという声を上げます。猫が身体をなめてやります。痛かったでしょう、わたしもしょっちゅう家の中でやられているからね、とでもいっているようですが、おまえらが邪魔ばかりしてるんじゃないの?

このメス猫とウサギのモモはいつもいっしょで、車で帰ってくると、道の真ん中に二匹して寝そべっていたりするのですが、いくら私道とはいえ、あまりにも無防備。クラクションを鳴らしたぐらいでは動きません。この道を通るのはわたしの車だけではないので、気が気ではないのですが、まあ、暑くなってくればアスファルトでひなたぼっこなどしないでしょうけどね。

一見、ほほえましい関係に見える二匹ですが、じつはウサギが避妊手術済みのメス猫に横恋慕しているのでして、隙を見ては猫のお尻の匂いを嗅ぎ、マウンテイングを試みるのです。そのすさまじさときたら・・・。もちろん猫のほうはいやがって、何度もパンチを食らわせるのですが、それでもモモはひるみません。自分の何倍もあるデブ猫に、なんとかしてまたがろうとするのです。

近所のオス猫がこれまたバカで、避妊手術済みのメス猫につきまとうのですが、こいつが来るとモモはさあ大変。二匹の間に割って入り、オス猫に攻撃までしかけます。ウサギに喧嘩を売られてもねえ、という顔をしながら、オス猫は後退しますが、それでもなかなか立ち去ろうとはしないので、この三匹もまたしょっちゅういっしょに動いています。かなり奇妙な三角関係。

うちにもオス猫が二匹いますが、モモに顔面キックを何度か食らわされているので、ウサギを見ると逃げ出してしまいます。それをまた、モモが面白がって追いかけまわす。かわいらしい少女のようにしか見えないので、モモなんて名前をつけてしまいましたが、実体は暴れん坊の桃太郎なのでした。

家人がモモをたしなめるときの決まり文句が、あんたはウサギでしょう。それでも見かけが愛くるしいので、つい甘やかしてしまうようです。

最近、機会があればモモを裏山のほうへ誘導するようにしています。抱っこがきらいなウサギなので、誘導するしかないんですね。山の中には野ウサギがたくさんいます。ふだんは姿を見せませんが、雪が降るとあちこちでウサギの足跡を見かけますからね。モモはミニウサギなので、サイズも野ウサギにぴったり。同類のメスに遭遇できればめでたく結婚。猫たちもウサギノイローゼから解放されるのではないか、と淡い期待を寄せているしだい。うまくいってくれるといいんですけどね。

今週の野菜とレシピ

先週に引き続き、キャベツ新玉葱が入りました。先週までは四国の玉葱でしたが、今週からは好子さんの畑から・・・。この時期の玉葱のみずみずしさ、甘さは格別で、生食はもちろん、味噌汁に入れてもおいしいものです。

ちょっと変わったところでは、青山さんの小玉ニンニク。ふつうのニンニクのように鱗茎ではなく、一個丸々使えるので手間いらず。やわらかいので皮も食べられます。炒めものはもちろん、スライスして生のまま、肉料理やカツオのたたきにのせてどうぞ。

山形の寺島さんから、おなじみのオカヒジキが届いています。さっと湯がいて、マヨネーズや芥子醤油で和えるとしゃりしゃりした食感が美味。これを食べると初夏という感じがします。

山東菜京菜は一夜漬けにしてもおいしく、とくに京菜は細かくきざんでちりめんじゃこといっしょにご飯に混ぜると、さわやかで口当たりもよく、わたしは大根葉の菜飯よりこちらのほうをよく作ります。

来週は幸子さんのきゅうりがお目見えしそう。急に気温が高くなるこの時期、きゅうりが歓迎されそうなので、露地ものとは別に、ハウスで作っています。

好子さんのスナップエンドウ、空豆はもう少し時間がかかりそう・・・。今月下旬には出てくると思います。