夏の防虫対策

2007年6月第3週

今週の野菜セット

左上から時計回り

梅雨入り前。さわやかな陽気が続いています。

さわやかといっても、日中の日差しはけっこう強く、気温が高くなるんですけどね。昼間の暑さにうんざりしても、夕刻には涼しい風が吹きます。夜風となるとまだまだ冷たく、うっかり窓を閉め忘れると風邪がぶり返しそう・・・。油断のならない時期かもしれません。

畑では夏野菜が背丈を伸ばし、花をつけはじめました。背丈が伸びているにもかかわらず、日に日に地面に落とす影が小さくなって、その分濃さを増してゆくようです。夏野菜が足下に作る闇の濃さ。暑くなるのに反比例して、その冷たさが強調されるようで、なんか不思議な感じがします。

真夏の炎暑の中核に、氷のように冷たいものが潜んでいる。ちょうど真冬の日だまりがあたたかいように、そういうことがあっても不思議はないのかもしれません。実際、いちばん身体を冷やしやすいのが夏だといいます。気象庁の予想では、今年は猛暑だそうですが、そんなところにも意外な冷気が潜んでいるのかも・・・。とくに要注意なのが人工的な冷気。夏とうまくつきあうのは、寒さ対策よりはるかにむずかしそうですね。

動物も夏は苦手みたいです。体力の消耗に加えて、暑い時期には虫が発生。ノミ、ダニ、アブに蚊、ブユと痛痒感にも悩まされることになるからです。若者はともかく、高齢の犬猫は食欲も落ちてきます。

犬は床下に穴を掘り、猫は風通しのいいところを探して、それなりに暑さをしのいでいますが、虫対策はこちらがやってやらなくてはなりません。犬の寝場所には粘土クズやゼオライトを撒いて、これはノミ対策。床下にこれがあると、シロアリやゴキブリも家に寄りつきません。わが家はたまたま、予算の都合で十分な炭が用意できなかった分、性質の近いゼオライトを床下に撒いておいたのですが、それが結果的によかったみたいです。

ゴキブリというと都会的なイメージがあるかもしれませんが、山の中にもたくさんいます。シロアリ同様、立ち枯れた木の洞などに棲んでいて、樹液などを食糧にしています。それが証拠に夏、クワガタやカブトムシを呼び寄せるため、クヌギの幹に砂糖水などを塗っておくと、お目当ての虫に混じって、おびただしいゴキブリがへばりついていますからね。薪割りをしていても、大量のゴキブリに遭遇することがあります。

そんなゴキブリたちが、食糧が豊富にある人家を見逃すはずがありません。近所の人の話では、玄関のドアによくぺっちゃんこになったゴキブリが張りついているそうですから、かれらはつねに入り口付近に待機していて、人が出入りする隙に侵入を試みているみたいです。そして運の悪いヤツがドアにはさまれ、ぺっちゃんこになる。そんなリスクを冒してでも入ってくるほど、人家というのは魅力があるみたいです。

犬猫にくらべて、ウサギの虫対策は簡単です。飲み水にりんご酢を混ぜておくだけで、虫が寄りつかなくなるからで、山羊がいたころもこれだけで、蚊取り線香がいらなかったぐらいです。犬や猫は酢がきらいですから、飲み水にそれが混ざると、わざわざ雨水を飲みに出て行ってしまうのですが、これさえ飲んでくれたらフィラリア対策も不要になるんですけどね。

もちろん、これは人にも有効です。数年前まで、早朝や夕方に畑仕事をするときには、腰に蚊取り線香をぶら下げていましたが、りんご酢を飲むようになってからはそれが不要になりました。山の中のことですから、ヤブ蚊とブユがハンパではなく、犬の散歩中にもあちこち食われていましたからね。

りんご酢の量は一日あたり20~30cc。そのままでは飲みづらいと思ったら、蜂蜜が黒糖を加え、水で薄めてください。子供がキャンプに行くようなときは、一週間ぐらい前から飲ませておけば大丈夫。虫に悩まされることもなく、野外生活を楽しめます。釣りに出かけるお父さんにもお勧めですが、都会にだって蚊はいます。この夏はりんご酢で、乗り切ってみませんか?暑いうえに痛い、痒いではたまりませんからね。

今週の野菜とレシピ

ピーマンができてきました。ふつう、ピーマンというと種とヘタは捨ててしまって、皮の部分だけが食べられますが、そういうもったいないことはしないでください。捨てるところはヘタの上に突き出した茎の部分だけ。あとは丸ごと半割り、もしくは四分の一に切ってから、素揚げか炒めもので・・・。鰹節をかけ、醤油をたらすと、ご飯がよく進みます。種の甘みが絶品ですよ。

ひさびさの小松菜。この時期、汗をかくようになったせいか、青菜の味噌汁がとくにおいしく感じられます。適度の塩分がいいんでしょうね。そして青菜といえばやっぱり小松菜がいちばん。暑い時期に味噌汁を作るか作らないかで、夏バテのしかたがかなりちがってくるようです。味噌は大豆を米麹で発酵させたもの。それがエネルギーの源になるのかもしれませんね。

だからきゅうりも丸ごと、味噌をつけて食べるのがいちばんおいしい。味噌の塩分が強すぎると思ったら、マヨネーズを混ぜても美味。まろやかでクリーミーな味噌マヨが、事務局では人気があります。塩茹でしたインゲンも、これをつけてぽりぽり囓っているぐらいです。

来週はひさしぶりのニンジン、それに初物の茄子が出てきます。もしかしたらズッキーニも入るかもしれませんので、おたのしみに・・・。