ときならぬ大掃除

2008年6月第1週

今週の野菜セット

左から時計回り

ようやく初夏らしい陽気に・・・と先週、この欄に書きましたが、すぐにまた四月上旬なみの気温にもどってしまい、昨日冷や奴に舌鼓を打ったかと思うと、今日は湯豆腐。やっぱりあったかいのがいちばん、なんていってるんですから、身体もびっくりするでしょうね。

猫は正直なもので、わたしに触らないでよ、といわんばかりに人を避けていたのが、とたんにべったり身を寄せてくる。べたべたするのはいいのですが、真冬とはちがって抜け毛がそこらじゅうに付着。空気中にも舞いあがるので、往生しています。

夜など、じっとしていると寒いので、かといって炬燵にうずくまっていると猫にまつわりつかれるので、ばたばたと家の中をかたづけまわっているしだい。換気扇掃除からはじまって、食器棚、シンクの上下、保存食置き場を全部ひっくりかえして掃除したら、ゴミの山ができてしまいました。賞味期限をとっくに過ぎた乾物類の多いこと。一年ぐらいならともかく、五年も経っていると、さすがに捨てざるを得なくなります。ひどいのになると世紀末に作ったジャムなんていうのまで出てきて、われながら呆れかえってしまいました。

それだけ台所がおざなりになっていたということです。毎日のように新しい食品が持ちこまれ、一部が保存されてゆくのですが、管理がちゃんとできていない。貧乏性なので、これはもったいない、あれはいつか使うだろう、などと詰めこんでゆくうちに、だんだん埋もれて行方不明になってしまう・・・。たまたま季節外れの寒さのおかげで、日の目を見ることができたというわけです。

定期的にチェックを入れているはずの野菜のコンテナにも、芽を長く伸ばした山芋があるかと思うと、どろどろになった正体不明のものが底のほうから出てきましたからね。冷蔵庫にもそういうものがありそうですが、こっちはもうすこし気温が上がってから・・・。常温の保管場所より気を許しがちですから、きっといろいろあるんだろうな、と今からゾクゾクしていますが、これでは身体はあたたまりそうもありません。

そこで気分を一新して、二日目は家中をすっきりさせてみました。

今年の梅雨は短そうですが、春には長雨が続いていたので、壁面のカビ防止。これには安い食用酢を使いますが、霧吹きでシューシューやりながら、雑巾で拭いてゆきます。その晩は家中に酢のにおいが立ちこめて、猫にイヤな顔をされますが、翌朝には清涼感だけが残り、竹林に入ったときのように空気がすっと立ち上がっている感じになります。

もうひとつ、夏の前にやっておかねばならないのが天井掃除。箒にタオルを巻き、安全ピンでしっかり固定して、天井と壁の上部を掃くのですが、そういうところはふだん掃除をしないだけに、意外と埃がたまっているものです。一度、掃除機を使ってみたことがありますが、重くてすぐにイヤになってしまうので、軽い箒がおすすめ。

このとき、蜘蛛の巣も一掃されるので、新しい巣ができる前にやっておく必要があるのです。居住権というものがありますから、営巣がはじまってからでは手出しができないんですね。かれらがいなくなった晩秋、これをやっていたにもかかわらず、けっこう埃をかぶった蜘蛛の巣がついてきますから、真冬にも営巣する蜘蛛がいるようです。

もちろん、はやくも巣を張り巡らせている蜘蛛がいますから、そういうところはパスして通るというマナーもお忘れてはなく。こちらのほうは首は痛くなっても、気が重くなるようなことはなく、身体もあたたまります。ふだんの掃除を母親任せにしているので、こういう大がかりなことはわたしが深夜、ひっそりとやるのですが、昼間はいくら時間があっても食指が動かない。もしかしたら夜行性?などと思いながら、だんだん眼がさえてきて、いつもならとっくに寝ている時間になっても眠れないのに手こずりました。

おかげで今ごろになって眠気が襲ってくる・・・。そんなわけで、今週はお手軽版・お掃除特集。あまり役に立つ情報はなかったかもしれませんが、来週はたっぷり眠っておきますからね。

今週の野菜とレシピ

今年はいつになく虫が多いようです。わが家の庭先を毛虫が右往左往しているぐらいですから、畑の中はそれ以上でしょう。こういう年は、いくら作物に抵抗力があっても、食害を防ぎきることはできないようです。

そんなわけで、カブは穴だらけになった葉を落としました。大根は葉にも多少の辛みがあるので、それほどでもなさそうです。この時期の大根はおろして食べるのがいちばん。辛みが苦手という向きは、葉のつけ根のほうをおろし、先のほうは味噌汁などにご利用ください。

さいわい、春先から雨が多いせいか、アブラムシは例年より少ないようです。おかげでソラマメがきれいに実をつけることができました。途中、大風で埋もれたり、実をつけはじめてからは台風なみの雨と風に倒されたりと、受難続きでしたが、どうにか持ちこたえてくれたようです。

ソラマメはいうまでもありませんが、サヤから出し、爪の部分を取ってから塩茹でします。この甘みと特有の香りが、初夏の風を運んで来てくれるかもしれません。

メニューにはサニーレタスとありますが、数量が足りないところはコスレタスで補わせていただきます。コスレタスは歯ごたえがいいので、サラダにぴったり。包むサニーレタスとは対照的です。できれば全員にコスレタスをお届けしたいところですが、いろいろと農家にも都合があるので、先週にひき続きサニーレタスが入った場合はお許しください。

ブロッコリーは青山さんが300株仕立てていましたが、半分以上ヨトウムシにやられてしまいました。残党に注意しながら出荷。こちらでも注意しながら箱詰めしていますが、万が一、盲点にひそんでいたらごめんなさい。イヤでしょうが、箸でつまんで捨ててください。育てても、蛾の幼虫なので、蝶のような可憐な成虫にはなりませんので、念のため。

低温が出荷が遅れていますが、来週は枝豆が出てきそうです。