タケノコ占い

2010年5月第1週

今週の野菜セット

左から

ようやく太陽が出てきましたね。低温と日照不足で縮こまっていた野菜たちも、縦に横に大きくなりはじめました。うーんと伸びをしている感じです。

が、まだまだ油断はできなくて、日が暮れはじめると急に風が冷たくなります。この期に及んでまだ霜が降りるくらいですから、日射しが強くなったからといって、夏野菜を植えるわけには行かないようです。ハウスの中のポットを見せてもらうと、きゅうりも茄子も本葉が出ていて、早く戸外に出してくれという顔をしています。だめだめ、お外に出たら風邪をひくからね、といいながら農家は水やりを控えている模様。今年の野菜作りは一筋縄では行かないようです。

米作りも同様ですが、いつの頃からか、農家はゴールデンウイークに田植えをするようになりました。たぶんこの時期でないと助っ人が集まりにくいからでしょう。田圃を所有・管理しているほとんどが老人たちで、若くても六十代。米作りは定年退職した者がやる、というのが常識になっているからでしょうか。

しかもその大半が、米作りは自分の代で終わりになるというのですから、お先真っ暗です。去年、うちの地主さんのところの納屋が燃え、中にあった農機が使いものにならなくなりました。米作りには耕耘機、田植機、コンバインのほか脱穀・選別機に乾燥機まで必要で、それを新たに揃えるとなると高級車二~三台分の金額になるのだとか。それで米作りをやめてしまったのですが、意外なことに近所の人たちがそれを羨ましがっているんですね。

うちの納屋も焼けてくれたら、もう米など作らなくてすむ。数アールの田圃で米を作るぐらいなら、買ったほうが安くつくというのです。年に一度しか使わない機械の維持費。小さな田圃をひとつにまとめ、大型機械が入りやすいようにする農地改良という土木工事のローンの支払い、これは農協主導で半強制的。それに加えて山間ではイノシシ除けの電柵を張り巡らせないと、米が収穫できなくなっていて、その経費と手間もたいへんです。

それに労力のことまで考えたら、もう米など作りたくないという気持ちもわからないではないのですが、いくら買ったほうが安いといっても、その米を二十年・三十年後にはいったいだれが作っているのか。足元から地面がなくなるようなこわーい話です。

不気味な霧に包まれた近未来。それをここでいくら案じてもしかたがないので、目の前のこと、今年の作況に移ろうと思うのですが、それが今年にかぎって読めない・・・。

タケノコがよく採れた年は豊作、採れない年は不作という、この二十数年で得られたデータがあって、これがどんぴしゃり。よく当たるのですが、この春はちょっと様子がちがうのです。タケノコは不作だと、みんなぼやいている。竹藪を持たない人も、今年はもらいものがないとぼやいているのに、なぜかアラレちゃんのところだけ、例年以上に採れているからです。

タケノコ堀りは重労働なので、青山さんが代行してくれているのですが、その青山さんいわく、こんなにタケノコの多い年ははじめて。しかも例年より並はずれて立派というのですから、判断しかねるわけです。変な話でしょう?

ま、これまでアラレちゃんちの竹藪で占ってきたわけだから、今年も豊作ということにしておきましょうか。すくなくともGEFの米は豊作ということで・・・。ただしこのゴールデンウイーク中、慌ただしく田植えなどしているところは、周囲の竹林同様、不作になるのかもしれません。春がこんな調子でしたから、今年はなにがあるかわかりませんものね。

今週の野菜とレシピ

その立派なタケノコが入っていますが、先週お送りしている方には新わかめと好子さんの薬味葱が入ります。

タケノコが入った方は、その日のうちに添付のヌカと唐辛子を加えて湯がき、竹串がすっと通るぐらいになったら火を止めて、そのまま冷ましてください。冷めたらきれいな水に移し替えて、煮物などでお楽しみください。

新玉葱はスライスして生食するのがいちばん。鰹節をかけただけのシンプルなものから、ポークソテーや白身魚のフライにのせてマリネにしても・・・。最後のレモンが野口さんから届いているので、マリネにするときはレモンもいっしょにお使いください。

かぶはスライスして一夜漬けがおすすめです。葉と茎も細かくきざんで加えてください。これもそのまま醤油をかければ漬け物ですが、スライスしたレモンを加えてオリーブ油をたらすとサラダ感覚で召しあがれます。

山うどはてんぷら、またはきんぴらで・・・。どちらも皮を剥く必要はありませんが、葉っぱのかたそうなところは除いてお使いください。