りんご酢のすすめ

2010年5月第2週

今週の野菜セット

左から

山々の新緑がきれいです。林の中を歩いていると、頭上から覆い被さってくるような新緑に、こちらまで染まってしまいそう・・・。淡い緑の隙間から山桜の花びらがはらはらと舞い落ちて、腐葉土になりかけた地面の枯れ葉を覆いつくさんばかりです。

山桜の花びらはソメイヨシノのそれより色が濃く、地面に落ちてもほんのり桃色がかっているので、あたり一帯ほろ酔い気分。こちらもそんな気分になりそうです。寒い時期の散歩とちがい、足取りもゆったりしていますから、新緑の葉緑素といい、山桜の美酒といい、浸透しやすいのかもしれません。

いい季節になりました。一気に気温が高くなると、身体がついて行かないこともありますけどね。ゴールデンウイークは初夏のような陽気でしたが、今週はどうなりますか。ふたたび寒気が居座るような気配があるので、まだまだ気は許せず、野菜の管理には注意が必要。体長管理にもご注意ください。

ちょっと気温が高くなると、夕刻にはプーンという蚊の羽音。うちは山間にあるので、草むしりをしているとブユが目の前を飛びまわります。うっとうしいったらありゃしない。ブユはちいさいので、蚊のようにパチンとやることこともできませんしね。

そうだった、そうだったと慌ててりんご酢を飲みはじめました。お酢を飲むのって、いくら蜂蜜などで飲みやすくするといっても、あまり気乗りがしないものです。そろそろ飲む季節だな、と思ってはいても、現物に出くわすまではなかなかその気になれなかったりして・・・。

でも、飲みはじめると効果てきめん。安心して畑仕事も山歩きもできるようになるんです。毎日お猪口一杯程度のりんご酢。これで虫刺されから解放されるんですから安いものです。昔は山羊にこれを飲ませていたので、山歩きをしているとヤブ蚊がみんなわたしのほうに飛んできて、ぼこぼこにされたものですが、これではいかん、とわたしも飲みはじめたら、まるでヤブ蚊が山の中からいなくなったよう・・・。のんびり散策できるようになりました。

うちの犬にも飲ませたいところですが、草食獣のようには行きませんからね。犬も猫も酢は受けつけてくれませんから、しかたなくフィラリアの予防薬で済ませていますが、なんかうまい手はないかと模索中。小鳥を飼っている方は、飲み水の中に酢をたらしてやるだけで、コナジラミなどいやな虫がいなくなります。データがないのでなんともいえませんが、寄生虫にも効果がありそうな気がします。ウサギやハムスターは山羊同様、好んで飲んでくれますよ。飲み水に少量混ぜてやってください。もちろん人間も、野外にお出かけの際はお忘れなく。一週間ぐらい前から飲んでおくと完璧ですが、野外でビールなど、アルコール類を飲むとなると保証のかぎりではありません。が、虫除けスプレーなど、地肌に直接農薬をふりまくようなものを使うぐらいなら、りんご酢を飲んでくださいね。

今週の野菜とレシピ

今週のメインは好子さんの春キャベツ。ざくざく切って、生のままオリーブ油をたらし、塩をぱらぱら、あればクミンシードも加えるとフレンチレストランさながらの味になります。

ざくざく切ったのをさっと湯がいてから、ベーコンといっしょに軽く炒め、生クリームを加えてから塩、胡椒で味を整えるとパスタソース。おなじように湯がいたものに細く切った生姜を加え、甘酢で和えると和風ピクルス。お好みの方法でお召しあがりください。

ただし、今週に入って寒気が入ると、キャベツの生育が止まってしまう可能性があります。万が一のときには代品が入りますが、事情を酌んでお許しください。

タケノコに続いて、今週はフキが入ります。

フキは湯がくと扱いが楽になるので、まず葉と茎を切り離し、鍋に収まる長さに茎を切ってから、軽く湯がいてください。お湯は捨てず、茎を取り出したところへ葉っぱを入れて、余熱でしんなりさせておきます。

茎のほうは指先で皮をむいてから適当な大きさに切り、湯葉や高野豆腐といっしょに煮ふくめます。

葉っぱは水にさらしてから細かくきざみ、ぎゅっと絞って水分を取り除いてから、同量の酒と醤油で煮ます。煮汁がすくなくなってきたら、火力をすこし強めて箸でかき混ぜながら煮汁を飛ばし、花がつおをたっぷりまぶしたら佃煮のできあがり。

この佃煮はおいしいので、ぜひ作ってください。茎もいっしょに煮ることもできます。この場合、皮を剥く必要はなく、1センチ弱に切り揃えるだけ。葉っぱだけの佃煮よりおいしいですよ。

スナップエンドウやいんげんの生育が遅れているため、今週も三陸沖の天然ワカメが入ります。100グラム全部を水でもどすと、けっこうな量になりますから、少人数のご家庭では半分ぐらいずつお使いください。

ワカメの簡単サラダ:水でもどしたワカメを食べやすい大きさに切り、針のように細く切った生姜を散らす。それに醤油をかけるだけなのですが、醤油の量を増やすとご飯のおかずにもなります。

残りは酢のもの、おつゆの実にご利用ください。慌てて使わなくても、冷蔵庫の野菜ボックスで半年以上保存できます。

かぶは一夜漬け、山ウドはきんぴらか胡麻和えで・・・。はこれからしばらく姿を消してしまいますので、わが家では小口切りにしたものを冷凍したり醤油漬けにして、これからの季節に備えています。

来週は好子さんのハウスきゅうり、いんげんが入る予定です。