ホ・オポノポノという魔法のメソッド

2009年6月第2週

今週の野菜セット

左から

こちらでは、梅雨のような空模様が続いています。

たぶん、これが梅雨入りなんでしょう。でも、気象庁が梅雨入り宣言などすると、とたんに雨が降らなくなるので、このまま静観してもらいたいもの。わたしたちの税金を使っていても、それは許してあげるから、なにもいわずにいてほしい、というのが農家の偽らざる心境といったところでしょうか。

一方、西のほうでは雨が一滴も降っておらず、旱魃の心配も出ているようです。とくに愛媛県、中でもわたしたちと関係の深い西条市の水不足が深刻で、次期の柑橘類のためにも、気象庁にはよけいな発言を控えてもらいたいところ。天候といい、気象庁といい、困ったもんです。

会員のひとり、神奈川県にお住まいのSさんから小さな本が送られてきました。この方には以前にも「魔法の言葉・ありがとう」という小冊子をいただいたことがあり、ここで紹介させていただきました。

今回は「ホ・オポノポノ」というタイトルで、「あなたも魔法使いになれる」という副題がついています。ホ・オポノポノというのは、ハワイの少数民族に伝わる問題解決法で、だれかがトラブルを起こしたり、巻き込まれたりしたときに、みんなが集まってその問題の原因を癒すというメソッドです。この方法はSITH(セルフ・アイデンテイテイ・スルー・オポノポノ)と呼ばれ、国連職員を対象にクラスが設けられたこともあるそうです。

この国連も一目置いているメソッドがどんなものかというと、ただ「ごめんなさい」と「ありがとう」「愛しています」を繰り返し口にするだけ。はあ?と思われるかもしれませんが、それだけでハワイの州立病院からある病棟が消えてしまったという実績があるのです。

それは触法精神障害者病棟と呼ばれるもので、殺人のような重い罪を犯しても責任能力がないと判断された人が収容されている施設です。収容者は大量に薬剤を投与され、手枷足枷をはめられることも日常茶飯事。自分自身をコントロールできない収容者が集まっているのですから、職員もいつ襲われるかわからない。そんなところですから、当然スタッフも居着かない。そこで要請を受けて就任したのがイハレアカラ・ヒューレン博士でした。

博士は収容者に対して、診察もカウンセリングも、治療行為らしいことはなにもしません。ただ、自室にこもって来る日も来る日も自分を癒していたといいます。収容者のカルテを見ながら、かれらの病気を作ったのは自分の中のなにが原因なんだろう、とひたすらそれを癒し続けていたのです。

やがて収容者に変化があらわれはじめ、二・三ヶ月もすると手足を縛られていた人たちが自由に歩きまわれるようになり、大量の薬剤投与も必要でなくなってきたそうです。そればかりか、欠勤が続いていた病院スタッフが仕事を楽しむようになり、スタッフが余るような事態まで・・・。そりゃそうでしょう。収容者はどんどん減ってゆくのですから。そうして四年後、すべての収容者が退院し、病棟は閉鎖されたのでした。

自分を癒すことで人が癒される。よく考えてみれば、あたりまえのことかもしれませんが、わたしたちはなかなかそういう風には考えられません。

たとえば道ばたにゴミが落ちていても、交通事故が起こっても、無差別殺人やら子殺しやら、忌まわしい出来事が起こっても、わたしたちは常に第三者でそれを批判したり嘆いたりはしても、よもやそれが自分の問題だとは思わない。目の前にいる人が意地悪だったり、ワガママだったりするのも、それはその人の問題で、鏡に映った自分の姿だとはなかなか思えないものなのです。

自分大好き人間というのがいます。でも、そういう人にかぎって、他人に関しては好き嫌いが激しかったりするものです。それは自分大好き人間の自分というのが、自分の気に入った部分だけを指しているからで、もしほんとうに自分を丸ごと好きで愛しているなら、世の中には嫌いな人、目障りな人はいないはず。つまり鏡に映った自分、自分が無視したり隠蔽したりしている自分自身がそこにいるから、許せなくなるのです。

でも、わたしたちはそういう人を笑えない。程度の差こそあれ、おなじことをしているのですから・・・。戦争が起これば反戦運動。原発反対、憲法九条改正反対といっては署名運動。そういった正義感みたいなものから生まれる運動は、あくまでも第三者という立場から離れられないものだから、反動を生みこそすれ、問題を解決できたためしがないのです。

「ごめんなさい」「ありがとう」「愛しています」といった言葉は、自分の中の「記憶」を洗い流します。その記憶というのは、わたしたちの意識の中にある体験のみならず、地球創世から現在にいたるまでに存在した全生物、動植物から鉱物まで、あらゆるものが体験した記憶も含まれます。そんなもん知るか、といわれるかもしれませんが、この全人類に共通する過去の記憶は潜在意識の中に畳み込まれており、わたしたちがそれを認識することはないけれども、わたしたちの顕在意識をつねにコントロールしているのです。

心理学者によると、顕在意識が一秒間に15~20ビットの情報を送ってくるのに対して、潜在意識のほうは毎秒1100万ビット。太刀打ちしようのない情報量ですから、わたしたちの「現実」というのはほとんどがこの潜在意識の記憶をフィルムとして再現したものだともいえます。

オ・ポノポノはその記憶を浄化するのです。記憶が消えてはじめて現象が消える。元を絶つというわけです。それだけで世界が変えられる。いや、そのような方法によってしか、現象世界というものは変えられないのかもしれません。紙面が残り少なくなってきたので紹介はこれぐらいにして・・・。400円という廉価な小冊子です。取り寄せておきますので、興味のある方はご連絡ください。

今週の野菜とレシピ

今週もオカヒジキは生育がわるいらしく、先送りになってしまいました。申しわけありません。

絹皮ナス。これは水不足に苦慮している西条市から・・・。野口さんが先頭に立って、京都の賀茂ナス、和歌山の水ナスに匹敵するブランドにしようと、紹介に力を入れている商品です。わたしたちも去年、はじめて口にしたのですが、文字通り皮が絹のようにやわらかく、賀茂ナス・水ナスも足元にも及ばない食味に感動したものです。

ただ、残念ながら完全無農薬ではありません。でも、市販のナスにくらべたら薬剤は微量で、それも野口さんの指導でかなり薄められています。だから苦みも感じられません。あんまりおいしいのと、野口さんから会員の方にもぜひ、という要望があったので、今回メニューに加えさせていただきました。

ナスの大きさにまず驚かれるでしょうが、繊細な味わいにも驚かれるはず。油炒めにすると、とろけるような食感です。とくにぬか漬けは絶品で、ぬか床のない方は厚めにスライスして、塩漬けにしてみてください。

キャベツは天候によっては育ちすぎて、割れてくるかもしれません。好子さんは出荷を躊躇していましたが、すこしぐらい裂けていても食用には問題ないので、あえて使わせていただきました。

問題はきゅうりです。先週はかなり大ぶりのきゅうりが3本ずつ入りましたが、今週はどうなりますか。これも天候とにらめっこですね。

間引きニンジンは葉っぱのほうが主役です。葉も茎も細かくきざんで、ちりめんじゃこといっしょに炒め、醤油で調味。仕上げに煎り胡麻をたっぷり加えると、栄養満点のふりかけになります。お弁当のおかずにどうぞ。

来週はタイプのちがう、生食用のキャベツが入ります。お待たせしているオカヒジキも、今度こそ大丈夫だと思います。