梅雨どきの臭い対策
2011年6月第2週

左から
- 春キャベツ
- スナップエンドウ
- キュウリ
- ブロッコリー
- ニンニク
- 春大根
梅雨の晴れ間。五月晴れとは本来、こういう束の間の晴天のことをいうんだそうです。すぐにまた五月雨となり、むしむし、じめじめが続きそう・・・。
でも、梅雨どきにはほかの季節にはない、いろんな匂いが感じられます。小雨の中で草刈りをすると、ヨモギやドクダミはもちろん、ふだんは匂いなど感じられない稲科の雑草もさわやかに香り立ちます。ひと続きの山道を歩いていても、林ごとに匂いがちがうんですよ。杉林には杉林の、雑木林には雑木林の、それぞれの足もとに溜まった落ち葉が熟し、それが場所ごとに微妙にブレンドを変えながら楽しませてくれるのです。
とくにヒノキの林に入ると、ヒノキチオールの芳香がたちこめ、梅雨の憂さをひととき忘れさせます。これも落ち葉のせいだとばかり思っていましたが、どうやら足もとにごろごろしている間伐材の切り口から、濃厚な匂いが立っているようです。だから手入れのされていない林では、匂いも微弱。そういうところはエネルギーも微弱な感じがします。
間伐材のかけらを持ち帰って、芳香剤がわりに使おうと思ったのですが、これって乾くと香りがなくなってしまうんですね。しかたがないのでお風呂に浮かべてみましたが、ごろんごろん邪魔になるので、これも没。なんかいい利用法はないかと思案中です。
梅雨どきには、ほかの季節にない「臭い」もあります。芳香だけが強くなるわけではないからですね。とくに水が臭いはじめると、ありとあらゆる排水口からそれが漏れ出します。津波の被災地の悪臭にくらべたら、無きにひとしい臭いかもしれませんが、それでもやっぱり気になります。
毎年、この時期になるとこの欄で「えひめAI」という発酵液の作り方を紹介していますが、家庭にあるもので簡単に作れ、しかも効果はてきめんなので今年も書いておきますね。
用意するものはプレーンヨーグルト:50グラム、砂糖:50グラム、イースト菌:2~3グラム、納豆:2~3粒、水:900ミリリットル。以上のものを大きめの広口瓶に入れてかき混ぜ、風呂場や冷蔵庫の裏手など、あたたかいところに1週間おいて発酵させます。菌の繁殖にもっとも適した温度は摂氏35度ですが、そんな状況が作れなくても、ほどほどにあたたかければなんとかなります。ただし、毎日かき混ぜながら匂いを確認してくださいね。お酒のような甘い匂いがしてきたら完成です。
ペットボトルやアトマイザーに移して使いますが、できたばかりはまだ発酵が進行中なので、きちんと蓋をするのは2~3日経ってからにしてください。排水口の臭い対策には、夜、寝る前にぐい飲み1杯ぐらいを垂らしておきます。生ゴミの臭い対策には、アトマイザーで全体にふりかけて・・・。寝たきりの老人がいるところでは、洗っても落ちなかったオマルや溲瓶の臭いが瞬時に消える、と喜ばれ、洗濯にも「えひめAI」を使うようになったら洗剤要らず、家庭菜園で使ったら農薬要らず、と年々ファンが増えています。観葉植物にも千倍ぐらいに薄めたものを葉面散布してやると、病害虫に強くなって葉っぱがいきいきしてきます。
ただし、イースト菌、ヨーグルト菌、納豆菌を培養する餌として砂糖を使っていますので、室内のカーテンやカーペットの消臭には使用できません。砂糖でべたべたする上、蟻が集まってきたら面倒なことになります。あくまでも水回り専用ということを念頭に置いてくださいね。
例年なら今ごろ、わが家の軒先とガレージの梁ではふた組のツバメが営巣し、卵をあたためているのですが、今年はどちらも空き家になっています。
軒下の巣のほうは去年、スズメのいやがらせを受け続け、それに懲りたのでパスしたのだと思います。ちゃんとガレージの方には巣ができていましたしね。ところがそっちのほうの巣も、いつの間にか落とされていたのです。これもスズメどもの仕業なのか。
何者の仕業にせよ、遠来の客人になんてことをしてくれるんでしょう。家主として申しわけないというのもあるけれど、そこに住まう者として、ツバメの巣がなくなるというのはたいへん心細いことでもあるんですね。ほら、よくいうでしょう。ツバメが巣を作った家は火事にならない、とか、地震に遭っても潰れない、とか・・・。つまりお守りの役割も果たしてくれていたんです。
それがこんな、ようやく余震が間遠になったと思うと、またガタガタと大揺れに見舞われる。そんな状況下、あろうことかお守りがふたつも消えてしまったのですから、なんとなく落ち着かない気分。あちこちの地中に潜むナマズたちが、目を覚まさなければいいんですけどね。
今週の野菜とレシピ
先週に続いて、キャベツとブロッコリーが入ります。
露地の大根は時期が時期なので、線虫にやられて肌がきたなくなっています。厚めに皮をむいてご利用ください。気温もだいぶ上がってきたので、防虫対策として大根みずから辛み成分を分泌して身を守ろうとしています。辛みの好きな方は大根おろし、苦手な向きは味噌汁にしてください。
台風2号は先週はじめに温帯低気圧に変わりましたが、それが通りすぎて雨も止んでから、吹きもどしの風が来ました。それも台風の風とは思えないような冷たい北風。それがひと晩中暴れたため、きゅうりやエンドウの蔓がもみくちゃにされてしまいました。蔓が地を這うカボチャなども、かなりやられたみたいです。
そんなわけで今週のきゅうりは3本。スナップエンドウも150グラムしか入りませんでした。申しわけありません。
ニンニクも出てきましたが、掘りたてのニンニクは表皮を除けば、内側の皮ごと食べられます。斜めにスライスしたきゅうりに、やはりスライスしたニンニクをひとかけ。そこに醤油をまわしかけ、しんなりしたころ食べてみてください。梅雨空を忘れるぐらいの爽快さ。悪臭扱いされがちなニンニクが芳香に感じられるはずですよ。
別注品のお知らせ
- 実山椒
- 価格:100g 500円(税別)
- お届け予定:6月上旬
- らっきょう
- 価格:1kg 750円(税別)
- お届け予定:6月中旬
- 青梅
- 価格:1kg 800円(税別)
- 小粒:1kg 600円(税別)
- お届け予定:6月下旬
- ご注文・お問い合わせ:益子GEF事務局
- 電話0285-80-1751
- FAX0285-80-1752