夏の終わり
2013年9月第1週

左から
- 葉ショウガ
- 小松菜
- モロヘイヤ
- ピーマン
- ジャガイモ
- ぼっちゃんカボチャ
- 長ネギ
- リンゴ(津軽)
ようやく朝夕、涼しくなってきたと思ったら、台風の影響で暑さがぶり返しました。関東地方は台風とは無縁。なんの被害もありませんでしたが、この暑さには参りましたね。
延々と続く暑さも困りものですが、一度涼しくなってもどって来た暑さというのは、それ以上に負担になりそうです。持ち上げられて、ふわっと軽くなった身体が、いきなりドスンと落とされる。そんな感じですよね。
九月に入ったことですし、そろそろ秋風が立ってもいい時期ですが、今年はまだアキアカネの姿を見かけません。例年ならお盆を過ぎたあたりから、赤トンボが群れはじめるのですが、今年はまだ青みを帯びた夏のトンボだけ。それが散歩中、帽子だとか背中だとか、むきだしの腕にまで止まります。トンボってどうしてあんなに人なつこいんでしょうね。
夏のトンボもかわいいけど、そろそろ赤い尻尾と入れ替わってほしいものです。
どんなに暑さが残っていても、太陽は着実に南に傾き、日暮れも早くなりました。夕刻、やっと涼しくなった畑で草むしりなどしていると、すぐに手元が暗くなる。草むらでは秋の虫がすだきはじめます。
ついこの間まで、日が暮れかかるとヒグラシが騒ぎはじめたものですが、秋の虫が出てくるのと入れ替わりに、それが途絶えてしまいました。ああ、夏が終わるんだな、と感慨にふけりたいところですが、暗くなる直前までツクツクボーシの狂ったような喧噪が続くんですね。いいかげんにしろ、バカ、と八つ当たりしたくなるぐらい。
草むしりをしていると、あちこちからバッタが跳びだしますが、カマキリもすこし見ない間にずいぶん大きくなっていました。もうバッタやコオロギを捕食するのに十分な大きさで、夏のはじめ、おんぶバッタの幼虫をせっせと補食していたころとは大ちがい。頼もしい戦士に育っています。
人間がほうれん草や小松菜の種を蒔く時期に合わせて、バッタやコオロギが成虫になり、それを食べまくる。それと同時にカマキリも大きくなって、野菜畑で繰り広げられる狼藉にブレーキをかけてくれるのです。もちろんカマキリにしてみれば、野菜を守るなんて意識はこれぽっちもないのでしょうが、うまくできてるもんだなあ、とこの時期になるといつも感心します。
去年はコオロギが大発生して、カマキリの力も及びませんでしたが、今年はどうなりますか。うまくバランスがとれてくれるといいですね。
今週の野菜とレシピ
茄子はお休み。秋茄子に備えて、枝を全部落としているところだそうです。
小松菜はまだ小さくて、ふつうならもう一週間ぐらい畑に置くのですが、虫食いがひどくなりそうなので、早めに出することになりました。貴重な青菜ですから、スープや味噌汁の青みにお使いください。夏の終わりの味噌汁は、身体に染みわたるようなおいしさです。じゃが芋と小松菜の味噌汁なんてどうでしょう。
ぼっちゃんカボチャは煮ものよりも炒めものがおすすめ。薄くスライスしたカボチャを炒め、シンプルに塩だけで食べてみてください。甘さが引き立つので、おかずというよりおやつ感覚。
来週は里芋が入ります。里芋に合わせて秋も深まってくれるといいですね。