よいお年をお迎えください

2013年12月第4週

今週の野菜セット

左から

年末になって、寒さも本格的になってきましたが、冬至を迎え、日照時間はすこしずつ長くなってきています。

冬至は日照時間が最短といわれていますが、それは夜が明けるのが遅いからで、日没時がいちばん早いのは十日ぐらい前のこと。そんなわけで冬至からいくらも経っていないのに、夕刻はずいぶん明るくなったような気がします。

日の暮れるのが遅くなると、気持ちも明るくなるもので、痛いような寒さの中でも、一日また一日と春に向かっている気分になるものです。わたしたちの目には見えませんが、地中では植物たちが春に向けて活動を開始しているのではないでしょうか。

この一年もいろいろありました。大きな余震に飛び起きたこともありますし、大雨に祟られたこともありました。政界では暗いニュースもありましたしね。それでも厳寒の冬がひっそりと春を育てていることを思うと、わたしたちも心の中にあたたかいものを育てなければ、と思うようになりました。一日にひとつ、ちいさな仕合わせ、ちいさな幸運を見つけられたら、来年はきっといい年になるんじゃないか。そんな希望を灯しながら、この一年を締めくくりたいと思います。

今年の暮れは、ひさびさに餅つきという仕事が加わったため、目の回るような忙しさですが、忘れかけていた充実感がもどって来たようでもあります。妙な高揚感があって、日本人のDNAには餅つきというハレの行事に対して、とくべつな思い入れがあるのかもしれない、と思ったしだいです。

事務所にはそんなスペースがないので、アラレちゃんにはわが家まで足を伸ばしてもらっているのですが、場所がふだんの職場ではないということも影響しているのでしょうか。わたしには休日気分、はるばる一時間ちかくもかけて来るほうにとっては、ちょっとした遠出気分。わたしにとっては見慣れた景色も、新鮮に映っているようです。

ふたりだけで大丈夫?という懸念もないではなかったのですが、息の合った者同士のこと。たくさんの援軍に固まれていたかつての餅つきより楽なぐらいで、あれが大変だったのは、周りに気遣いをしなければならなかったからだ、と今ごろになって気がついたのでした。

リーマンショックの影響で、経営が苦しくなったときも、パートさんがいないほうが仕事が順調に進むという、意外な結果に驚いたものですが、人間関係が物事に与える影響というのは、想像以上に大きいみたいです。ふたりで一人前みたいな凸凹コンビですが、意気が合えば、それが三人前になることも可能なのかもしれません。

そんなわけで、これからも二人三脚が続きます。至らぬ点も多々あると思いますが、新年もどうかよろしくお願いします。

今週の野菜とレシピ

毎週のように入っている大根も、切りかたを変えただけで、目新しくなります。そこでお勧めするのが大根のしゃぶしゃぶ。大根をピーラーでひたすら剥き続け、ひらひらにしたものを使います。ニンジンもおなじようにして加えると彩りがよくなります。お好みで肉類やブリの薄切りを加えても可。

鰹の出汗の中にいろんなものを泳がせて、ポン酢でどうぞ。残った大根やニンジンは味噌汁の具にご利用ください。

ちぢみほうれん草は食べやすいサイズにしてからさっと湯がき、削り節と醤油、胡麻油で和えたナムル風が美味。もちろん、これを上記のしゃぶしゃぶに加えてもおいしいですよ。

年明けは1月6日~10日の発送でお送りします。どうかよいお正月をお迎えください。

野菜たっぷりセットの方には、わが家の菜園のキャベツが入ります。寒さで生育が遅れているため小ぷりではありますが、お役に立ててください。