あけましておめでとうございます

2014年1月第1週

今週の野菜セット

左から

あけましておめでとうございます。

どんなお正月をお過ごしでしたか?恥ずかしながら、こちらは脱力状態で、今年はとうとう初詣もさぼってしまいました。ひとつには、新暦の一月一日に神社や寺院に詣でたところで、あまり意味がないんじゃないかという意識がどこかにあるからで、立春のほうがふさわしいような気がする、というのがあるようです。

それに三が日はおさんどんに振り回されていたので、ようやく日常がもどって来て、ほっとしているところです。

おだやかな晴天に恵まれた三が日でしたが、暮れからこっち、ふたたび余震が多くなってきています。あれだけ大きな地震があったのですから、プレートの修復には何年もかかるのでしょうが、揺れるたび、また新たな地震ではないかとはらはらさせられます。

今年はどんな年になるんでしょうね。平穏であってほしいものですが、政界には激震が起こってほしいもの。ごまめの歯ぎしりも数が増えれば、大きなうねりになりそうですからね。

気候の変動で農業もだんだんむずかしくなってきているのも悩みの種。でも、これは見方を変えれば、現行の化学肥料や農薬に頼る方法では対処できなくなるということですから、いやでも有機栽培が主流にならざるを得なくなるかもしれません。食糧を工業製品のように大量生産するのではなく、生きものとして捉えなおすことになれば、人の意識も変わってくるのではないでしょうか。

身体が健全でなければ、心も病んでしまうわけですから、食べものの力というのは大きいと思います。生きものとしての自覚をもったものを摂取していれば、ヘイトスピーチや信じられないような陰湿なイジメといった歪みも解消されるのではないかと思われます。ガンジーのいうように、すべて「善きことはカタツムリの歩み」なのがもどかしいところではあるのですが・・・。

今年の目標は一日にひとつ、なにかいいこと、楽しいことを見つけること。ささやかですが、それを自分のパワーの足しにしたら、わずかでも体力がアップするかも、なんて甘いことを考えています。

子供のころはどちらかといえばひ弱で、大きな病気はしないかわり、しょっちゅう電池切れみたいになって寝ていましたが、長じて体力がついたといってもきわめて非力なものでした。腕力も脚力もついてきたのが四十過ぎで、畑作りをするようになるとさらに強くなり、このまま行くと還暦を迎えるころにはスーパーマンみたいに空を飛ぶこともできるんじゃないか、などと半ば本気で思っていたぐらいです。

が、実際にその年齢になってみると、やっぱりふつうのおばさんでしたね。かつては畑仕事がはじまると夢中になって、日が暮れるまでノンストップで動きまわっていたものですが、最近はしょっちゅう休憩してお茶を飲んだりしていますから・・・。夏場の昼休みも長くなりました。これは夏の暑さが年々過酷になっているのもありますが、やはり体力が落ちているんでしょう。

うちの母を見ていると、年齢を重ねるというのは高い山に登るようなものだとつくづく思います。一年ごとに標高が高くなる感じで、歩く速度が落ちてゆく。こちらは標高がせいぜい千メートルあたりにいるのに、むこうは富士山頂あたりにいるものですから、おなじことをするにも時間がかかるのです。これからさらに高度を上げてゆけば、空気はどんどん薄くなるし、寒さも厳しくなる。年をとるというのは人生最大の冒険だったのかもしれません。

衰えるのではなく、環境が過酷になってゆくんだと思うと、年をとるのが楽しみにもなってきます。おなじところにいても、標高が変わるのですから、毎日が初体験。高い入山料など払わなくたって、ヒマラヤの山々にも到達できるのです。そう考えたら、なんだかわくわくしてきますよね。

高原野菜というのはあるけれど、高山野菜というのは聞いたことがない。でも、そういう前代未聞の野菜をいずれみなさんにお届けできるようになったらいいなあ、と思っています。

今週の野菜とレシピ

新年、第一号は鍋ものセットになりました。ただし馬田さんの椎茸は、年末に出つくしてしまったので、今月下旬までお休みです。代わりにしめじが入りました。

ほうれん草も年末で終了。後蒔きの分がまだ小さいので、これもお休み。この寒さですから、なかなか大きくなれないようです。しかし寒さに耐え、霜に痛めつけながらも凛とした冬の青菜は、一年中でいちばんパワフル。そういう野菜を体内に取り込むことで、寒さやインフルエンザに対処してください。

今年もどうかよろしくお願いします。