年始の願い事

2014年1月第2週

今週の野菜セット

左から

年が明けてずいぶん日が長くなりました。

夕刻のせわしなさがなくなると、なにをするにも余裕が出てきます。おまけの時間をもらったみたいで、ついこの間まで犬の散歩から帰ってくると、もう真っ暗で家に入るしかなかったのが、畑をぐるりと回って夕飯の足しになりそうなものを物色できるようになりました。

ところがその野菜が、夕刻にはもう凍りついているんです。深夜ならともかく、まだいくらか陽光が残っているような時間帯に、もう地面も野菜もカチカチになっているんですから、この冬の寒さは格別みたいです。人体のほうはいくらか寒さにも慣れてきて、まあ冬なんだからこんなもんだろうな、ぐらいに思っていましだが、そうではなかったみたいです。

ここまで寒くなると、逆に風邪などひかなくなるものですが、インフルエンザの噂もぼちぼち出はじめています。おたがい用心しましょうね。

この寒さのせいでしょうか。野菜の値段も高騰しているみたいです。

スーパーに行っても、野菜売り場のほうにはあまり足をのばすことがないのですが、アラレちゃんに不勉強といわれたこともあって、努めて覗くようになってみたら、わあ、世間の人はこんなに高い野菜を食べているのか、と感心することしきりです。

ひと昔前までは、青菜類が二束三文で売られていたりして、意気消沈することもしばしばでしたが、今では逆に好子さんや青山さんが気の毒になったりするぐらい。こんなことも若い人の野菜離れの一因になっているのかもしれません。たとえばビーフステーキなんかにしても、安価な輸入肉を使えば、つけあわせのじゃが芋や青もののほうが高くついたりするんでしょうからね。

それでは健康上好ましくないからといって、水耕栽培の野菜を大量生産。安価で提供できるようになれば、それは野菜もどきで、野菜本来の味もパワーも失ってしまうことになる。むずかしいところだと思います。

流通にも問題がありそうです。スーパーに並んでいる野菜が高いからといって、農家がそれだけ収益をあげているかというと疑問ですものね。郊外なら野菜の直売所を作ることもでき、小規模農家も消費者も双方が潤うことも可能ですが、農地のない都会ではそれも無理となると、やっぱり中間業者が必要になる。これもまた、むずかしいところです。

新年早々、こんなことをぼやいているのは、野菜の値段のあまり高さにショックを受けたからですが、大事なことは農家にもっと元気になってもらうこと。農業がいろんな意味で魅力的な職業になることではないか、と思いました。

わが家の玄関には、大人の頭よりひとまわり大きいぐらいの卵形をしたスズメバチの巣がありますが、それは前にもお話した通り、クリスマスプレゼントとして物置の庇からいただいて来たものです。ところが、それより数倍も大きいものが母屋の二階の屋根の下にあったんですね。

これは正月中の来客が発見したもので、わたしは煙突掃除などで屋根の上をうろついていたにもかかわらず、気がつかずにいたのでした。黄色スズメバチは天敵から身を守るため、相手の盲点になりそうなところに営巣するといわれていますが、それにしてもあんなに大きなものが目に入らなかったとは・・・。

それにスズメバチというのはおなじ種類でも、テリトリー争いを避けるためか、そんなに近くには営巣しないはずだったんですけどね。ところが、アラレちゃんが調べたところでは、最近では事情がちがってきて、同種のものがかたまって営巣する傾向があるんだそうです。人間界でも規制緩和でコンビにやスーパーが林立するようになりましたが、時期的にもそれと合致しているみたいです。

昆虫の世界でも規制緩和?しかし人間界のそれが、おたがいにつぶし合いをしているような状況なのとはちがって、おたがいに大スズメバチの攻撃を受けにくくするため、無駄なテリトリー争いから手を引いたということですから、意味合いはだいぶちがうようです。国境を巡る争いや利権の奪い合いのため、平気で国民を犠牲にする人間界のトップに聞かせてやりたいような話です。

今年もかれらがたくさん来てくれますように。年始の願い事はこれに決まりました。

今週の野菜とレシピ

まず、先週のお詫びから。先週はしめじが入りましたが、月曜日に発送した分はそれが間に合わず、大貫さんが正月用に作っていた舞茸の残りで代用させていただきました。

また、白菜の結球のしかたが甘かったのは、好子さんの白菜とダブらないよう、時期をずらしていたためで、結球時期に寒さに遭ってしまったのが原因です。この冬は寒さの到来も早かったため、好子さんの後蒔きのほうれん草も生長が止まっているみたいです。

でも、今週の青山さんの大根は巨大です。青首大根は厳寒期には首の部分が氷結して使い物にならなくなるため、年明け用にはおなじ青首でも寒さに強い品種を用意。はじめての試みでしたが、それがここまで大きく育ったというわけです。

とても瑞々しくて甘い大根です。煮ものやふろふきはもちろん、サラダにしても美味。これだけ大きいと、一本でいろんな料理が楽しめそうです。

にんじん牛蒡も入りましたので、根菜で身体を芯からあたためてくださいね。