春の予想

2014年2月第2週

今週の野菜セット

左から

立春と同時に寒波が襲来。雪も降りました。

水曜日の積雪はたいした量ではなかったのですが、その日の餅つきは中止。犬といっしょに一日中、山の中をほっつき歩いていました。

雪が降ると、山登りをする人が増えるとみえ、平日にもかかわらず山頂あたりはけっこうな賑わいです。顔見知りも何人かいて、そこで分けていただいたインスタント味噌汁が絶品でした。たぶん、あんなところで食べたら、カップヌードルなんかもおいしいんでしょうね。

山から山へ、八時間ちかくも歩きまわっていたので、脚はともかく腕がぱんぱんに張ってしまいました。なぜかというと、雪の斜面ではストックが頼りなので、どうしても腕を酷使することになるのです。四つ足の犬がうらやましいと、つくづく思いました。

先週はモグラに春の到来のお伺いを立てましたが、今週はもっと確かな情報がお届けできそうです。

福島の佐藤健一さんが益子に来たからで、例の天気予報が手に入ったからです。金星と木星の運動に加えて、太陽黒点の観測から海水温を予測。そこから割り出される気候の予想で、気象庁とはちがい、その的確さには定評があります。それによると、地温が大寒で最低気温になりましたが、気温とは裏腹に太陽から来るエネルギーによって地温の上昇が例年より早いとのこと。モグラが動き出したのもそのせいでしょう。

さて、春の予想ですが、二月・三月には暖春傾向が続き、気圧の谷が通って雨も降りやすく、高温や多雨のところがありそうです。東京の桜の開花は早いとのこと。しかし、三月下旬には花冷えの寒波があり、四月も天候不順が続きますが、下旬になって回復。五月には晴天が多く、北日本でも夏日のところが出てくるとのことでした。

まあ、これによるとモグラの動きもそれほど的外れではなかったようです。

ひさびさに佐藤さんに会って、向こうの暮らしぶりをいろいろ伺いました。須賀川市在住ですから、震災のときには家が全壊。それは新築されたそうですが、問題は農業です。あいかわらず風評被害は大きいのではないか、と尋ねたところ、うちのあたりは風評ではなく実害だからうしようもない、とのこと。今は息子さんと苗の販売をしているそうです。

あれだけ技術のある農家が作物を作れないのですから、もったいない話です。東電の事故直後、おなじ須賀川市で自殺した農家がありましたが、佐藤さんも葬式に参加しながら、自分も首を吊るしかない、とそのときは思ったそうです。生来の明るさとポジテイブな性格で乗り切ってくれましたけどね。それにくらべたら、益子GEFの苦労など苦労のうちに入らないのかもしれません。ひさびさに佐藤さんからパワーを分けていただいたしだいです。

土曜日から降りはじめた雪が、日曜の朝には長靴が埋まるぐらいになっていました。午前中いっぱい雪かきをして、昼過ぎに山に入りましたが、人出が予想される雨巻山を避けて、今回は裏山を散策しました。

だれもいない雪道に残されているのは動物たちの足跡だけで、小はスジを引いたような野ネズミやモールス信号みたいなウサギから、大はイノシシまで、さまざまな形跡が右往左往しています。きっとお腹をすかせているんでしょうね。いつもは上空を旋回しているトンビの姿もなく、カラスも寝床で雪解けを待っているのか、山の中は静まりかえっていました。

東京でも積雪があったようですね。そのせいかどうかわかりませんが、最悪の候補者が知事になってしまったようです。みなさんの中にも東京都民がいらっしゃいますが、がっかりしている方も多いのではないでしょうか。うーん、でも石原を二選もさせた人たちですからね、雪のせいではなかったのかもしれません。せっかく間近になっていた春の足音が、ぐーんと遠のいてしまったような気分です。

今週の野菜とレシピ

先週の大根は掘り出してみると、青山さん本人もびっくりするぐらい小さかったのですが、しかたがないのでそのまま使わせていただきました。また、気温がマイナス十度まで下がったので、大根が凍っていた日もありました。申しわけありません。ただし、金曜日に発送した分は、好子さんがしもつかれ用に埋めてあったものを使わせてもらいました。

さて、今週の野菜ですが、大根も白菜も姿を消してしまったので、青ものが中心になりました。長葱も底をついてしまったので、今週はわけぎが入ります。もうすこしあたたかくなってきたら、青山さんのキャベツが出てきます。今ようやくソフトボールの大きさになってきたといいますから、今すこしご辛抱ください。