いきなりですがB型肝炎

2014年7月第3週

今週の野菜セット

左から

台風一過。青空が広がるとともに、猛烈な暑さになりました。

あちこちに甚大な被害をもたらした台風8合ですが、千葉沖を通過するころには勢力も衰えて、このあたりでは雨も降りませんでした。ただ、風は強かったので、前日に補強しておいたにもかかわらず、インゲンの支柱が横倒しになってしまいました。でも、今週入る好子さんのインゲンは大丈夫。南斜面のわが家とは風の当たりかたがちがうようです。

ただ、茄子は風にもまれたため、表皮が傷になっているかもしれません。しばらくはご辛抱いただくことになりそうです。とはいえ、こんな軽微な被害で済んだことに感謝。心構えが大きかった分、なんだか肩すかしにあったようですが、ありがたいことだと思っています。

今週はまた、梅雨空がもどって来るそうです。

台風とはなんの関係もありませんが、面白い話を聞いたので忘れないうちにお話しておきます。B型肝炎の話なんですけど、B型肝炎にもいろんな種類がありますが、大別するとR型とW型になるんだそうです。

そんな話のなにが面白いかというと、中国・韓国でB型肝炎に罹る人はほぼ100パーセントがR型(ウイグルやチベットは統計に入ってなさそうですが)それが台湾に行くとW型になるそうで、顔立ちは似ていても全くちがう民族だったんですね。

では日本人はどうかというと、九州地方では80パーセントがR型、関西では70パーセント、東京では60パーセントとしだいに低下して、北上するにつれさらにその傾向が強く、青森では30パーセント台にまで減少します。これはなにを意味しているかというと、古い話ですが大陸や半島からやって来た弥生文化の担い手たちが、縄文人を制覇しながら混血してきた結果です。

縄文人、いわゆる蝦夷(えみし)たちは弥生型の定着農業に順化するか、さもなければ征伐されてきたわけで、抵抗勢力は南北に逃れたわけですね。それが証拠に沖縄のB型肝炎患者は100パーセントW型。それを考えると太平洋戦争末期から現在にいたるまで、沖縄が捨て石同様に扱われてきたのは、古代の蝦夷討伐が今なお進行中ということになるのかもしれません。

沖縄がそうなら北海道も、と思われるかもしれませんが、青森で30パーセントまで下がったR型が、ここでは東京都おなじ60パーセント台に跳ね上がります。明治維新が着手した北海道開拓、すなわちアイヌ民族撲滅政策がこういう数字になって現れているわけです。

昨今、ヘイトスピーチがあちこちで問題を引き起こしていますが、これもそういう視点に立つと、大昔に新天地を求めてやって来た、あるいは政変を逃れて来た人々の子孫が、最近になって渡って来た、あるいは強制的に渡らされてそのまま居着く形になってしまった人々を、なにを勘違いしたか、身内にもかかわらず糾弾していることになる。沖縄の人がそれをやるなら理解もできるけど、W型の人たちは逆にかれらに同情しているのではないでしょうか。

被差別部落に対する偏見も、南のほうで熾烈をきわめ、北上するにつれ穏やかになっていったのもこれで頷けます。農耕民族であった弥生人の末裔たちにとって、血が不浄であり禁忌だったのにくらべ、もともとが狩猟民族であった縄文人の血が濃くなるにつれ、そういうものに対する抵抗が小さくなって行ったんでしょうから・・・。

わたしは生まれが関西なので、かなりの確率で半島の血が流れていると思われます。関西は半島との距離も近いので、短波放送では韓国のニュースやドラマがけっこう鮮明に入ってきたものです。言葉の意味もわからないのに、高校時代、ぼけーっと一時間も二時間もそんなものを聞いて過ごし、後に上京して、なにか足りないと思ったら、隣国の放送がここまでは届かないということに気づいたとき、ある種の喪失感のようなものがあったものです。

だからというわけでもでないのですが、一時期、韓国語を習ったこともありました。アイヌ語か、沖縄のウチナンチュか、ウリマルかという選択技から、迷わず本国語を知らない在日の人たちに混じったのも、やっぱりわたしがR型

だったから?若いころのそんなこんなも、ただ単に情緒的なものだろうと思っていましたが、今回のB型肝炎の話ですとんと納得がいったしだいです。

当時は韓国語の教室どころか、当の韓国は軍事政権。日本人の韓国人に対する蔑視も今以上にひどく、金嬉老が警察官の対応に憤慨して立て籠もった事件などがあったころです。わたしたちは金嬉老公判対策委員会という、弁護士のたまり場みたいなところに通っていたのですが、ボールペンが机から落ちると畳のうえをどこまでも転がっていくような崩壊寸算の家。新宿の南口から徒歩数分のところだったのですが、今ではもちろん跡形もないでしょうね。

しかし、その後に訪れた韓流ブームには、どうしてもついて行けませんでした。あの作りものみたいな美男美女にもなじめず、ああ、韓国も豊かになったんだな、という冷めた感想の裏側で、同胞たちが失ったものの大きさに思いを馳せたもの。しかし、それはそのまま今のわたしたちに重なるのでした。

今週の野菜とレシピ

今週も枝豆が入ります。なるべく早く湯がいてお召しあがりください。

インゲンも復活しました。でも、なんといっても嬉しいのはプチトマトの登場です。どうも黄色いタイプのほうが色づくのは早いようなので、今のところ黄色が勝っていますが、そのうちバランスよくなってくると思います。