新年早々・・・

2015年1月第1週

今週の野菜セット

左から

あけましておめでとうございます。

正月の三が日というと、小春日和のようなうららかな陽気が続くものですが、今年はまるで年末の選挙とその結果のように、どーんと気温が落ちこみ、朝は零下の寒さでした。雨水受けの氷も厚く、叩いたぐらいでは割れません。

そして今日、正月四日の初出勤。事務所の中も氷のような冷たさで、しかもアラレちゃんが泣いているのです。正月早々、何事かと思いきや、ダイちゃんがいない・・・。猫に餌をやるため、二日に来たときにはすでにダイちゃんの姿はなく、あちこち探しまわっても見つからなかったといいます。

この寒空に体毛のほとんどが脱け落ち、骨と皮に痩せこけた老猫がどこへ行くのか。死に場所を求めて行ったとしか思えないが、体温を下げるためだけなら、ダイちゃんがいつも寝ていたアラレちゃんの机の足元。そこだけ温熱マットが敷いてあったのですが、そこをちょっと出さえすれば事務所の中は氷の世界。すんなりと息絶えることができたはずなのに、なぜあんな老体でことさら死に場所なんかにこだわったのか・・・。涙が止まらないんですね。

それに引き替え、わたしのほうは冷静というか、そうかダイちゃん、とうとう逝ったか。そういえば事務所に入ったときに臭いがしなかった、ぐらいの感想だったのです。ダイちゃん、痩せ衰えた身体から異臭を放つようになっていましたから、正直いって、ほっとした気持ちのほうが強かったんですね。

わたしって冷たいんだなあ、と自分でもびっくりしました。アラレちゃんが泣いているのを見ても、もらい泣きすらしないんですから・・・。彼女のようにふだん、犬猫に対しても人に対しても一見ぞんざいな接し方をしている人が情にもろく、わたしみたいにそこそこやさしい人みたいに振る舞っているのがじつは冷酷だったりするんですね。大発見でした。

正月早々、縁起でもない話で申しわけありません。ダイちゃんはあんな老体になっていても野良猫たちをまとめる力があったので、重鎮亡き後、ちょっとした波風が立ちそうな気配ですが、いずれそれも収まるでしょう。

今年は近所の山頂から、今まで見たこともないくらい富士が大きく、山裾のほうまできれいに見えました。左手にはスカイツリーが、いつもは薄ぼんやりとした影のようにしか見えないのが、これもしっかりと輪郭を得て・・・。背後に目をやると、雪をたたえた日光連山がそびえています。わたしのところからだと、世界遺産の富士よりも、日光連山の中でもとりわけ目立つ男体山のほうがはるかに神々しく、凛としています。そちらに向かって一礼。

今年もどうかよろしくお願いいたします。