冬野菜

2015年11月第4週

今週の野菜セット

左から

霜月というのが正真正銘、古語になってしまった感じのする今日このごろです。なにせ霜が下りないわけですから・・・。それどころかアラレちゃんの近所では、雨が降るとカエルが鳴き出す始末。どういうわけか真夜中にカラスが騒いだりもするそうです。

わが家のあたりではカエルもカラスもしんとしていますが、バッタやコオロギの生き残りが畑をうろつき、野菜の中にはアオムシまでちゃっかり潜んでいたりします。この時期に野菜が育ちすぎると、本格的な冬を迎えるころ、またまた野菜が不足して高騰しかねません。それよりなにより、冬野菜というのは寒さにあたらないことにはおいしくなってくれないんですよね。

霜月にしては温暖な上、雨が多いので草もやたらと元気です。春先に出てくるオオイヌノフグリやホトケノザが背丈を伸ばし、ハコベは畑を覆いつくさんばかりに広がっています。畑の一隅が芝生を敷きつめたように青くなっているので、よく見たらそれがみんな春を待たずに発芽してしまったカモミール。冬を越せるかどうか、微妙なところです。

道ばたでは種をいっぱいつけたアメリカセンダン草やイノコズチの根元でタンポポが咲き、綿毛を飛ばしている有様です。これではカエルが鳴き出しても不思議はないのかもしれませんね。

異常気象かなにか知りませんけど、今年は例年より秋が早い、とわたしは判断して、聖護院かぶも大根も例年より半月ちかく早く種を蒔いていました。予想通り、秋風が立つのは早かったのですが、いっこうに深まる気配はなく、今月に入っても高温が続きました。おかげで大根もかぶも地上部はバッタとコオロギに食われ、地中は線虫に表面をがたがたにされたあげく、ぽっくりと口を開けたように割れ、さんざんな結果になってしまいました。やっぱり種蒔きは農家の判断にまかせたほうがよさそうです。

草ばっかり伸びるので、この期に及んでまだ草刈りをしなくちゃならないし、カボチャは今頃になってもまだ実をつけているので、なかなかかたづかないし、今年はなんだか踏んだり蹴ったりみたいです。クマみたいにさっさと冬ごもりしたい気分ですが、こんな年はクマもなかなか冬眠できないんでしょうね。

話は変わりますが、このところ愛媛や長野から取り寄せている果物が、指定通りに届きにくくなっています。お歳暮シーズンにはまだ間がありそうなのに、どうしたことかと思っていたら、届いたのです。わたしのところにもマイナンバーなどというものが・・・。そうか、りんごやみかんが届かないのはこいつのせいだったのか、と思いました。

これって、われわれ庶民の懐をレントゲンみたいにすかし見て、税金の取りっぱぐれをなくそうというものなんでしょ。でも、遅かれ早かれ破綻することが目に見えているような、こんなもののために税金を使ったりするから、一般庶民はなんとか税金を納めまいとするわけです。税務署というところが税金を搾り取るだけでなく、血税がそれに値する使われ方をしているかどうか、きっちり監視してくれるようなところだったら、わたしたちも気持ちよく税金を納めるようになるのにね。

みなさんはこの迷惑なプレゼント、どうしてますか? 捨てるのも気がひけるけど、置いといても仕方がない。やっぱり捨てることになるんでしょうね。

今週の野菜とレシピ

今週も青山さんのキャベツが入る予定でしたが、予想以上に虫害が出ているようで、半分以上出荷できなくなってしまいました。申しわけありません。ブロッコリーも虫にいじめられて、あまり大きくなれませんでした。

その代わり、好子さんの白菜が出てきました。好子さんのところでは、白菜畑の両脇にキャベツを植えています。そうするとキャベツは見るも無惨な姿になるけれど、白菜には虫が寄りつかなくなるそうです。白菜よりキャベツを好むところを見ると、アオムシたちは甘党なのかもしれませんね。

赤かぶは塩漬けにしてどうぞ?かぶはスライス、茎も1センチ前後にきざんで塩でもみ、重しをして2~3日。ぷーんと乳酸菌発酵の匂いがしてきたら完成です。発酵が進んでかすかに酸味が出てくると、京名物のスグキよりおいしいぐらいですよ。